韓国語の着用動詞【입다・신다・쓰다・벗다】スカートは履かずに着る
日本語ではスカートやズボンを「履く」と言いますが、韓国語ではスカートやズボンを「着る」と表現します。
日本語と韓国語では「着る」と「履く」の範囲が違うわけです。
ざっくりとしたニュアンスとして、頭部は「쓰다」、上半身から脚までは「입다」、足は「신다」という感じです。
韓国語には、このように物を身につける際に使う着用動詞がいくつかあります。
これらの動詞は、着るものや装飾品によって異なるため、それぞれの使い方を理解することが重要です。
この記事では、主要な着用動詞を紹介し、どう使い分けるのか具体的に身に着けるものの例をあげてまとめましたので参考にしてください。
着用動詞
입다(着る)
衣類などを身に着けるときに使います。
- 옷을 입다(服を着る)
- 바지를 입다(ズボンを履く)
- 치마를 입다(スカートを履く)
- 옷을 두껍게 입다(服を厚着する)
- 옷을 얇게 입다(服を薄着する)
옷을 걸치다(服をひっかける→はおる)も覚えておこう。
옷을 갈아입다(服を着替える)もよく使うよね。
신다(履く)
履き物の中に足を入れ、足を覆うときに使います。
- 신발을 신다(履物を履く)
- 구두를 신다(革靴を履く)
- 양말을 신다(靴下をはく)
쓰다(かぶる、かける)
何かで頭を覆うとき、何かで顔を覆うとき、傘などをかざすときに使います。
- 모자를 쓰다(帽子をかぶる)
- 안경을 쓰다(メガネをかける)
- 마스크를 쓰다(マスクをつける)
- 우산을 쓰다(傘を差す)
- 가발을 쓰다(かつらをかぶる)
- 왕관을 쓰다(王冠をかぶる)
벗다(脱ぐ)
身につけていた物を取り去るとき、背負っていた物を下ろすときに使います。
- 옷을 벗다(服を脱ぐ)
- 신발을 벗다(履物を脱ぐ)
- 모자를 벗다(帽子を脱ぐ)
- 안경을 벗다(メガネを外す)
- 마스크를 벗다(マスクを外す)
- 가방을 벗다(カバンを下ろす)
着ている服をすべて脱ぐときは、벌거벗다(裸になる)を使うよ。
하다(する)
装身具などを身に着けたり、着飾ったりするときに使います。
- 마스크를 하다(マスクをする)
- 넥타이를 하다(ネクタイをする)
- 목도리를 하다(マフラーをする)
- 귀걸이를 하다(イヤリングをする)
- 목걸이를 하다(ネックレスをする)
- 허리띠를 하다(ベルトをする)
- 붕대를 하다(包帯をする)
- 정장을 하다(正装をする)
끼다(はめる、挟む)
器具・装身具・装飾品などを身に付けるときに使います。
- 안경을 끼다(メガネをかける)
- 렌즈를 끼다(コンタクトを入れる)
- 장갑을 끼다(手袋をはめる)
- 반지를 끼다(指輪をはめる)
- 귀걸이를 끼다(イヤリングをつける)
- 마스크를 끼다(マスクをつける)
- 틀니를 끼다(入れ歯を入れる)
- 옆구리에 가방을 끼다(脇にかばんを挟む)
빼다(抜く、取り除く)
身に着けていたものを外すときに使います。
- 렌즈를 빼다(コンタクトを外す)
- 반지를 빼다(指輪を外す)
차다(身につける)
何かを首・手首・足首・腰などに身に着けるときに使います。
- 목걸이를 차다(ネックレスをつける)
- 시계를 차다(時計をつける)
- 팔찌를 차다(ブレスレットをつける)
- 허리띠를 차다(ベルトをする)
- 수갑을 차다(手錠をはめる)
수갑을 채우다(手錠をかける)も覚えておこう。
채우다(掛ける、留める)
鍵などを掛けて開けられないようにするときや、ボタンなどを留めて固定させるときに使います。
매다(結ぶ)
紐などを離れたり解けたりしないように組んでつなぐときに使います。
- 넥타이를 매다(ネクタイを結ぶ)
- 신발끈을 매다(靴ひもを結ぶ)
- 허리띠를 매다(ベルトを締める)
- 안전 벨트를 매다(シートベルトを締める)
묶다(くくる、束ねる、まとめる)
紐などで何かを一つにまとめるときに使います。
- 머리를 묶다(髪を束ねる)
두르다(巻く、巻きつける)
スカーフなどを身に着けるときに使います。
- 앞치마를 두르다(エプロンをつける)
- 목도리를 두르다(マフラーを巻く)
- 머리띠를 두르다(鉢巻を巻く)
- 셔츠를 허리에 두르다(シャツを腰に巻く)
감다(巻く)
何かを他の物に絡み付けるときに使います。
- 붕대를 감다(包帯を巻く)
말다(巻く)
何かをくるくる丸めたり、何かで他のものをくるくる丸めて覆うときに使います。
- 계란말이(玉子焼き)
- 김밥을 말다(キンパを巻く)
풀다(ほどく)
結んだりしていたものをほどくときに使います。
- 넥타이를 풀다(ネクタイをほどく)
- 신발끈을 풀다(靴ひもをほどく)
- 목도리를 풀다(マフラーを外す)
- 단추를 풀다(ボタンを外す)
- 머리를 풀다(髪をほどく)
- 붕대를 풀다(包帯をほどく)
- 수갑을 풀다(手錠を外す)
- 시계를 풀다(時計を外す)
- 벨트를 풀다(ベルトを外す)
들다(持つ)
何かを手に持つときに使います。
- 가방을 들다(カバンを持つ)
- 우산을 들다(傘を持つ)
메다(背負う)
何かを肩や背中などに載せるときに使います。
- 가방을 메다(カバンを背負う)
- 배낭을 메다(リュックを背負う)
- 책가방 메다(ランドセルを背負う)
-고 있다(〜している)
平叙形
韓国語で「〜している」という表現は、動作が終わった後の状態を表す[ -아/어 있다 ]と、進行している動作を表す[ -고 있다 ]があります。
着用動詞のような他動詞は[ -고 있다 ]で状態を表します。
じゃあ、今まさに服を着ているところってときはどう言うの?
そのときは素直に[ -고 있다 ]を使って進行を表すよ。
옷을 입고 있어요.(服を着ています。)
この文には、二通りの意味があるということです。
- 服を着終わっている<状態>
- 今まさに服を着ているところ<進行>
このように[ -고 있다 ]で状態を表す例は他にもあります。
지하철을 타고 있어요.(地下鉄に乗っています。)
- 地下鉄に乗り終わっている<状態>
- 今まさに地下鉄に乗り込んでいるところ<進行>
〜している | 他動詞 | 自動詞 |
状態 | -고 있다 | -아/어 있다 |
進行 | -고 있다 | -고 있다 |
否定形
[ -고 있다 ]の否定文の作り方は少しトリッキーです。
[ 있다 ]の反対の[ 없다 ]を使うんでしょ!?
純粋に考えたらそうなると思うんだけど違うんだ。
[ -고 있다 ]の否定は、[ -고 있지 않다 ]や[ 안 -고 있다 ]で表します。
안경을 쓰고 있어요.(メガネをかけています。)
안경을 쓰고 있지 않아요.(メガネをかけていません。)
안경을 안 쓰고 있어요.(メガネをかけていません。)
안경을 쓰고 없어요.
まとめ
いかがだったでしょうか?
韓国語の主な着用動詞について紹介しました。
日本語とは違う表現もあるので、身に着けるものと着用動詞はセットで覚えるようにしましょう。
また、着用動詞は[ -고 있다 ]で状態を表すというのも大切なポイントです。
そして、[ -고 있다 ]の否定文の作り方は間違えやすいので注意が必要です。
覚えることは多いですが、これらの着用動詞を使いこなすことで、より豊かで自然な表現ができるようになります。