カナダラ順と辞書順は違う!?【韓日辞書の引き方】韓国語単語の掲載順序
近年、デジタル辞書やオンライン辞書の普及により、多くの言語学習者はスマートフォンやタブレットを使って単語を調べることが一般的になっています。
しかし、紙の辞書の方が良いっていう人も少なからずいると思います。
言語を学ぶにあたって、辞書の使用は必要不可欠です。
特に、紙の辞書を利用する際には、単語の掲載順序を理解しておく必要があります。
この記事では、単語や文法の索引がどういう順番で掲載されているのかが分かるように
紙の辞書の引き方を説明します。
また、紙の辞書には、デジタルでは得られない独自のメリットがいくつかあります。
今回は、言語学習における紙の辞書の利点についても考えてみましょう。
カナダラとは
カナダラはハングルの配列をあらわす言葉です。
カナダラ順
日本語の「あいうえお順」、英語の「アルファベット順」のように、韓国語では『カナダラ順』といいます。
가나다라 순으로 줄을 서세요.
カナダラの順に並んでください。
カナダラ表
韓国には『カナダラ表』という、日本の「五十音表」のようなものがあります。
子音は縦軸に、母音は横軸に表記されています。
子音はㄱ、ㄴ、ㄷ、ㄹ、ㅁ、ㅂ、ㅅ、ㅇ、ㅈ、ㅊ、ㅋ、ㅌ、ㅍ、ㅎ、ㄲ、ㄸ、ㅃ、ㅆ、ㅉの順に並び、母音はㅏ、ㅑ、ㅓ、ㅕ、ㅗ、ㅛ、ㅜ、ㅠ、ㅡ、ㅣ、ㅐ、ㅒ、ㅔ、ㅖ、ㅘ、ㅙ、ㅚ、ㅝ、ㅞ、ㅟ、ㅢの順に並んでいます。
このときの子音とㅏ行が交わるところを下に見ていくと、가(カ)→나(ナ)→다(ダ)→라(ラ)→마(マ)→바(パ)→사(サ)……と読むことができ、これがいわゆるカナダラの由来です。
じゃあ、このカナダラ順で辞書を引けばいいの?
そう言いたいところだけど、残念ながらちょっと違うんだ。
辞書順
韓国語の辞書を引くには、ハングルの子音・母音・パッチムの辞書での掲載順序を覚えておく必要があります。
カナダラ順と辞書順は違うので注意が必要です。
子音の掲載順序
ㄱ、ㄲ、ㄴ、ㄷ、ㄸ、ㄹ、ㅁ、ㅂ、ㅃ、ㅅ、ㅆ、ㅇ、ㅈ、ㅉ、ㅊ、ㅋ、ㅌ、ㅍ、ㅎ
母音の掲載順序
ㅏ、ㅐ、ㅑ、ㅒ、ㅓ、ㅔ、ㅕ、ㅖ、ㅗ、ㅘ、ㅙ、ㅚ、ㅛ、ㅜ、ㅝ、ㅞ、ㅟ、ㅠ、ㅡ、ㅢ、ㅣ
パッチムの掲載順序
ㄱ、ㄲ、ㄳ、ㄴ、ㄵ、ㄶ、ㄷ、ㄹ、ㄺ、ㄻ、ㄼ、ㄽ、ㄾ、ㄿ、ㅀ、ㅁ、ㅂ、ㅄ、ㅅ、ㅆ、ㅇ、ㅈ、ㅊ、ㅋ、ㅌ、ㅍ、ㅎ
辞書の引き方
辞書を引く手順は下記の3ステップです。
引き方の具体例
掲載順がわかったところで例として、「남편」という単語の意味を調べる手順を解説します。
皆さんも一緒に辞書を引いてみてください。
まず「남」
- 最初に子音「ㄴ」を探します。
- 次に母音「ㅏ」を探します。
- 最後にパッチム「ㅁ」を探します。
そのまま続けて…「편」
- 最初に子音「ㅍ」を探します。
- 次に母音「ㅕ」を探します。
- 最後にパッチム「ㄴ」を探します。
見つかりましたか?
「남편」は「夫」という意味です。
紙の辞書のメリット
集中力の向上
紙の辞書を使うことで、学習時の集中力が高まります。
デジタルデバイスは、通知やアプリの誘惑が多く、気が散りやすいです。
しかし、紙の辞書はシンプルで、ページをめくることに集中できるため、言葉の意味や使い方に深く没頭できます。
この集中力は、単語の記憶にも良い影響を与えるでしょう。
語彙力の強化
紙の辞書は、単語を引く過程でさまざまな関連情報に触れることができます。
例えば、同義語や対義語、例文、さらには語源など、豊富な情報が載っています。
このような情報は、単語の理解を深めるだけでなく、語彙力の強化にも繋がります。
また、紙の辞書を使うことで、単語の意味を調べる際により多くの時間をかけることができ、自然と新しい単語を覚えやすくなります。
視覚的記憶の促進
紙の辞書を使うことで、視覚的な記憶が強化されることも大きな利点です。
ページをめくる動作や、特定の単語が載っているページを覚えることで、脳が視覚情報を活用しやすくなります。
特に、単語の形や配置を記憶することは、デジタル辞書では得られない経験です。
この視覚的な要素は、学習した単語を実際に使用する際にも役立つでしょう。
リテラシーの向上
紙の辞書を使うことは、単語の意味を調べるだけでなく、言語全体への理解を深める手助けにもなります。
辞書順に並んだ単語を探す過程で、自然と言語の構造や文法に対する意識が高まります。
これにより、単語だけでなく、その使用方法や文脈に対する理解も深まります。
直感的な学習体験
紙の辞書は、デジタル環境にはない直感的な学習体験を提供します。
辞書を手に取り、ページをめくることで、物理的な触覚を感じることができ、学びのプロセスがより豊かになります。
この「アナログな体験」は、単語を調べる行為自体を特別なものにし、学習へのモチベーションを高める要因となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
韓国語の紙の辞書の引き方をお伝えしました。
ポイントはカナダラ順と辞書順は違うということでしたね。
これから単語や文法の索引を調べる機会は多いと思います。
紙の辞書の引き方を理解することで、より効率的に学ぶことができます。
言語学習において紙の辞書を使うことには、多くのメリットがあります。
慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、継続的に使用することで、韓国語をより深く理解し、使いこなすための助けとなるでしょう。
デジタル時代にあっても、紙の辞書の価値は決して色あせることはありません。
ぜひ、あなたの学習スタイルに取り入れてみてください。