韓国の小正月：テボルム(대보름)の意味や由来 代表的な風習や食べ物

この記事では、テボルムの意味や由来、代表的な風習や食べ物について紹介します。

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テボルムとは？

テボルムは韓国語で대보름と表記されます。

小正月（旧暦の1月15日）を指し、韓国の名節の一つです。

ソルラル（旧正月）の後に初めて迎える満月の日です。

정월 대보름（正月テボルム）とも呼ばれています。

テボルムの意味

テボルム(대보름)の「대(テ)」は「大きい」という意味で、「보름(ボルム)」は「満月」を意味します。

つまり、テボルムとは「大きな満月」という意味で、一年で最も明るく大きな満月が見られる日とされています。

テボルムの由来

韓国では、昔から満月には神秘的な力があると信じられており、テボルムの満月は特に縁起が良いとされてきました。

農耕社会だった時代から、月の満ち欠けと自然のサイクルを結びつけ、満月を見ながら、その年の作物の豊穣や人々の健康と幸せを祈願し、様々な儀式を行ってきました。

また、テボルムは家族や地域社会の絆を深める日でもあります。

共に食事をしたり、伝統的な遊びを楽しんだりすることで、共同体意識を高めてきたのです。

テボルムは旧正月の最後の行事でもあり、この日を境に正月気分から日常生活に戻るとされています。

2025年のテボルムはいつ？

テルボムは旧暦の1月15日なので、毎年日にちが変わります。

2025年は2月12日(水)が該当日です。

ちなみに2026年は3月3日(火)が該当します。

テボルムの代表的な風習

テボルムには、様々な伝統的な風習があります。

ここでは、代表的な風習をいくつかご紹介します。

トウィパルギ（더위팔기）

トウィパルギ（더위팔기）とは、テボルムの朝の挨拶です。

出会った人に『내 더위 사 가라.（私の暑さを買っていけ。）』と言って暑さを売ります。

これは、その年の夏バテを逃れるために前もって売り払ってしまおうという、おまじないのようなものです。

チュィブルノリ（쥐불놀이）

チュィブルノリ（쥐불놀이）とは、テボルムの前夜に行う火遊びの一種です。

紐を付けた空き缶に炭を入れてその後に火をつけ、それをグルグルと振り回します。

ただ単に、木の棒や縄に火をつけて振り回して遊んだりもします。

これは、ネズミなどを追い払ったり、田畑の草や害虫を焼いたり、肥料を作って豊作を祈願する意味があります。

凧揚げ（연날리기）

凧揚げは、悪い運気を凧に乗せて遠くに飛ばしてしまおうという意味があります。

そのため、凧を空高く飛ばしたら、凧糸を切ってしまうのが特徴です。

これにより、一年間良い運気だけになると言われています。

タルチプテウギ（달집태우기）

タルチプテウギ（달집태우기）とは、テボルムの夜に行われる伝統的な儀式です。

藁や木の枝を円錐形に高く積み上げて作った「月の家」と呼ばれる大きな家に火をつけ、燃え上がる炎を見ながら、月の神様に一年の豊穣と健康などを祈願します。

燃え上がる炎は、厄を焼き払い、新しい年を迎える浄化の意味も込められています。

月の家が燃え尽きるまでの間、人々は歌ったり踊ったりして、お月見を楽しみます。

炎の燃え方によって、その年の豊作や吉凶を占う地域もあります。

テボルムの食べ物・飲み物

テボルムには、様々な意味を持つ食べ物や飲み物を食べたり飲んだりする習慣があります。

プロム（부럼）

プロム（부럼）とは、テボルムに食べるナッツ類のことです。

ピーナッツ、クルミ、栗、ギンナンなどの堅果類（견과류）の硬い殻を噛み、音を出して食べます。

これは、歯を丈夫にし、一年間부스럼（できもの）ができず、堅果類（견과류）の硬い殻を噛む音が邪気を払うと言われています。

견과류（堅果類）

• クルミ（호두）
• 栗（밤)
• ピーナッツ（땅콩）
• カシュナッツ（캐슈넛）
• アーモンド（아몬드）
• 잣（松の実）

五穀米（오곡밥）

五穀米（오곡밥）とは、韓国の伝統的な料理で、もち米、粟、きび、豆、小豆などの五種類の穀物を混ぜて炊いたご飯のことです。

栄養価が高く、健康に良いとされています。

これは、一年の豊作と健康を祈願する意味があります。

材料は、地域や家庭によって様々です。

• 米（쌀）
• もち米（찹쌀）
• 麦（보리）
• 豆（콩）
• 黒豆（검은콩）
• 小豆（팥）
• キビ（수수）
• 粟（조）

ムグンナムル（묵은 나물）

ムグンナムル（묵은 나물）とは、去年の秋に収穫した野菜や山菜を天日干しし乾燥させたもので作ったナムルです。

これは、無病息災や豊作を願う意味があります。

五穀米（오곡밥）と一緒に食べると、夏バテすることもなく、1年間健康に過ごすことができると言われています。

キバルギスル（귀밝이술）

キバルギスル（귀밝이술）とは、冷たい清酒のことです。

귀가 밝다（耳がいい）、直訳すると（耳が明るい）+ 술（お酒）からできた単語で、漢字語で이명주（耳明酒）とも呼ばれています。

これは、耳の聞こえがよくなり、1年中たくさん良い知らせが聞こえる、良いことが起こるようにと願う意味があります。

まとめ

いかがだったでしょうか？

今回は、テボルムの意味や由来、代表的な風習や食べ物について紹介しました。

テボルムは、韓国の伝統文化を体験できる貴重な機会でもあります。

様々な行事や遊びが行われるお祭りも開催され、多くの人々で賑わいます。

仮面劇や農楽などの公演が行われる地域もあります。

テボルムの時期に韓国の市場を訪れると、五穀米（오곡밥）や堅果類（견과류）、ムグンナムル（묵은 나물）などが並んでいます。

ぜひ、様々な風習や食べ物を通して、韓国文化の魅力を感じてみてください。

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amilani

韓国系ブロガー

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関西在住の30代です。韓国語の勉強法や韓国ドラマについて発信しています。 韓国に興味のある人が、韓国語を学ぶことによって、より一層Kカルチャーを楽しめるように、お手伝いできればと思っています。