【ヘヨ体の作り方】用言の正則活用と変則活用、ㄹ語幹のㄹパッチム脱落
韓国語の「ヘヨ体」は、丁寧さを表現するための重要な文体です。
この文体を使うことで、日常会話からビジネスの場面まで幅広くコミュニケーションを取ることができます。
この記事では、ヘヨ体の作り方について紹介します。
用言は規則的な活用をする正則活用と、不規則な活用をする変則活用があるので、ヘヨ体を作るときには注意が必要です。
ヘヨ体が初級文法の難関と呼ばれ挫折してしまう人が多いのはこのためです。
番外編として、ㄹ語幹のㄹパッチムはいつ脱落するのかについても説明します。
ㄹ語幹のㄹパッチムは語尾によって脱落したり脱落しなかったりするので、ややこしいと感じている人が多いのではないでしょうか。
どちらもルールさえ分かれば突破できるので大丈夫です。
ヘヨ体についてはこちらの記事を参考にしてください。
正則活用
まずは、正則活用について見ていきましょう。
正則活用とは、語幹に規則に従った接尾辞を付けることで、簡単に活用が行えるものです。
下記は規則的な活用をする用言のヘヨ体の作り方です。
陽母音語幹 + -아요
陽母音語幹には-아요を付けます。
語幹とは
用言の基本形から語末の「-다」を除いた部分です。
陽母音語幹とは
語幹の最後の母音が陽母音(ㅏ・ㅗ・ㅑ)のものをいいます。
陰母音語幹 + -어요
陰母音語幹には-어요を付けます。
陰母音語幹とは
語幹の最後の母音が陰母音(ㅏ・ㅗ・ㅑ以外)のものをいいます。
母音の縮約
語幹の最後がㅏ、ㅓ、ㅕ、ㅐ、ㅔのとき、-아요 / -어요を付けると縮約がおきて、-아 / -어は省略されます。
語幹の最後がㅗ、ㅜ、ㅣ、ㅚのとき、-아요 / -어요を付けると縮約がおきて、母音と-아 / -어は合体します。
하다用言 -하다 → -해요
하다用言は -하다を -해요に変えます。
하다用言とは
하다で終わる動詞や形容詞を하다用言といいます。
指定詞이다 体言 + -예요 / -이에요
指定詞이다は母音終わりの体言には -예요を付け、子音終わりの体言には -이에요を付けます。
体言とは
名詞・代名詞・数詞の総称です。
変則活用
変則活用は、特定の語幹が活用の際に変化するものです。
下記は不規則的な活用をする用言のヘヨ体の作り方です。
不規則とはいえ活用にはルールがあります。
ㅡ変則
語幹が르以外のㅡで終わる全ての用言の後に、母音で始まる語尾が来るとㅡは脱落し、ㅡの前の母音が陽母音のときは-아요を付け、
ㅡの前の母音が陰母音のときは-어요を付け、
ㅡの前に母音がないときも-어요を付けます。
ㅂ変則
語幹がㅂパッチムで終わる一部の用言の後に、母音で始まる語尾が来るとㅂパッチムは우に変わり、陽母音語幹でも陰母音語幹でも -어요を付けます。
입다(着る)、잡다(つかむ)、좁다(狭い)などは正則用言です。
ㄷ変則
語幹がㄷパッチムで終わる一部の動詞の後に、母音で始まる語尾が来るとㄷパッチムはㄹパッチムに変わり、陽母音語幹には -아요を付け、
陰母音語幹には -어요を付けます。
받다(受け取る)、닫다(閉める)、얻다(もらう)、믿다(信じる)などは正則用言です。
ㅅ変則
語幹がㅅパッチムで終わる一部の用言に、母音で始まる語尾が来るとㅅパッチムは脱落し、陽母音語幹には -아요を付け、陰母音語幹には -어요を付けます。
-아요 / -어요を付けても縮約はおきないよ。
웃다(笑う)、씻다(洗う)、벗다(脱ぐ)などは正則用言です。
르変則
語幹が르で終わる殆どの用言に、母音で始まる語尾が来るとㅡは脱落し、前の音節にㄹパッチムが追加され、르の前の母音が陽母音のときは -아요を付け、르の前の母音が陰母音のときは -어요を付けます。
ㅎ変則
語幹がㅎパッチムで終わる一部の形容詞用言に、母音で始まる語尾が来るとㅎは脱落し、語幹の最後の母音にㅣが追加されます。
좋다(良い)、많다(多い)、놓다(置く)、넣다(入れる)などは正則用言です。
러変則
노르다(黄色っぽい)、누르다(黄金色だ)、이르다(着く)、푸르다(青い)に、母音で始まる語尾が来ると語幹の最後に러が追加されます。
누르다(抑える)、이르다(早い)は르変則活用です。
ㄹ語幹のㄹパッチムが脱落するとき
語幹がㄹパッチムで終わる全ての用言の後にㄴ、ㄹ、ㅂ、ㅅで始まる語尾が来ると、ㄹパッチムは脱落します。
ㄹ語幹 + ㄴ
길다(長い)기 + -니까 → 기니까
ㄹ語幹 + ㄹ
놀다(遊ぶ)노 + -ㄹ 수 있다 → 놀 수 있다
ㄹ語幹 + ㅂ
만들다(作る)만드 + -ㅂ니다 → 만듭니다
ㄹ語幹 + ㅅ
살다(住む)사 + -세요 → 사세요
ㄹパッチムがいつ消えるかは、この本で詳しく解説されています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ヘヨ体の作り方について紹介しました。
ここで挫折してしまう人が多く初級文法の難関と呼ばれるヘヨ体ですが、単語を覚える際には正則活用をするのか変則活用をするのかも確認し、変則活用をする単語は基本形だけでなくヘヨ体も一緒に覚える癖をつけましょう。
唱えるように何度も声に出して覚えていると自然と口から出るようになります。
日常会話ではこの文体を使うことで、より丁寧に相手とコミュニケーションを取ることができます。
そのためには、練習を重ねて自信を持って使えるようにしましょう。