【ハムニダ体・ヘヨ体・パンマル・ハンダ体】韓国語の文末表現の違い
韓国語では、話し手と聞き手の関係性によって、話し手が聞き手に対してとる言動が変わります。
それは文末表現にも現れます。
この記事では、韓国語の代表的な文末表現について紹介します。
ハムニダ体(格式体)
ハムニダ体は、日本語の「〜です、〜ます」にあたります。
かしこまった丁寧形で、硬い印象を与える言葉遣いです。
最もフォーマルな文末表現であり、ニュースやビジネスなどのフォーマルな場面や書き言葉でよく使われます。
ハムニダ体は、他の文末表現に比べて非常に丁寧で、社会的な地位や関係性を考慮したコミュニケーションが求められる場面で使用されます。
ハムニダ体(格式体)の作り方
平叙文の現在時制において
ヘヨ体(非格式体)
ヘヨ体も、日本語の「〜です、〜ます」にあたります。
打ち解けた丁寧形で、柔らかい印象を与える言葉遣いです。
ヘヨ体は、ハムニダ体よりも少しカジュアルでありながら、丁寧さを保つ表現です。
プライベートで家族や友だちなどの親しい間柄でよく使われます。
ヘヨ体は平叙文、疑問文、命令文、勧誘文で同じ形を使うので、意味の違いは文末のイントネーションや文脈で区別します。
ヘヨ体(非格式体)の作り方
平叙文の現在時制において
へ体(パンマル体)
パンマルとは、丁寧ではない話し言葉です。
日本語のタメ口と考えると分かりやすいですが、基本的にパンマルは日常会話において同年代や年下などの親しい人に対して使う非常にカジュアルな表現です。
しかし、家族や歳の近い先輩など、ごく親しい相手であれば年上の人に対しても使われることがあります。
目上の人や初対面の人に対して使うと大変失礼とされるため注意が必要です。
パンマルはヘヨ体と同様に、平叙文、疑問文、命令文、勧誘文で同じ形を使うので、意味の違いは文末のイントネーションや文脈で区別します。
へ体(パンマル体)の作り方
基本的には해요体から요を取った形ですが、指定詞は不規則な形なので例外として覚えないといけません。
平叙文の現在時制において
ハンダ体(叙述体・下称体)
ハンダ体は、書き言葉では「〜だ、〜である」という意味です。
話し言葉では「〜するよ、〜するぞ」というニュアンスで、相手の返事を期待していない場面で使われます。
また独り言は、ハンダ体が話し言葉で使われる典型的な例です。
叙述体とも言われます。
叙述とは、事実・事件・思想などを論理や順を追って述べたり書いたりすることです。
新聞、雑誌、報告書、日記、小説、説明書、レシピなどの文章で使われます。
非常に中立的なトーンを持っています。
ハンダ体は、特定の相手に対する敬意を示さないため、文章や話の内容に焦点を当てる際に適しています。
丁寧な表現ではないので、主語もそれに合わせないといけません。
저は、フォーマルな場、かしこまった場、目上の人と話すとき、あまり親しい関係でない人と話すときに使うので、ハンダ体の文には合いません。
なので、親しい間柄やタメ口で話すときに使う나に変える必要があります。
ハンダ体(叙述体)の作り方
平叙文の現在時制において
※ㄹ語幹はㄹパッチムが脱落します。
形容詞・存在詞・指定詞は基本形と同じです。
解説が分かりやすいおすすめの本
↑ハムニダ体とヘヨ体の解説があります。
↑パンマルとハンダ体の解説があります。
↑ハムニダ体とヘヨ体とパンマルの解説があります。
↑ハンダ体の解説があります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
韓国語の代表的な文末表現について説明しました。
ハン検の5級と4級では、ハムニダ体とヘヨ体が出題されます。
ハン検の3級では、ハムニダ体とヘヨ体に加えてハンダ体も出題されます。
ハン検の準2級では、ハムニダ体とヘヨ体とハンダ体に加えてパンマルも出題されます。
ヘヨ体を作るときには、上記で紹介した用言が規則的な活用をする正則活用の他に、用言が不規則な活用をする変則活用があります。
詳しいヘヨ体の作り方についてはこちらの記事をご覧ください。
韓国語の文末表現には、それぞれ独自の使い方やニュアンスがあります。
ハムニダ体はフォーマルで敬意を示すために、ヘヨ体はカジュアルながら丁寧なコミュニケーションに、パンマルは親しい関係での気軽な会話に、ハンダ体は主に書き言葉での中立的表現として用いられます。
これらの使い分けを理解することで、韓国語の会話がよりスムーズになり、相手との関係性を深めることができるでしょう。
韓国語を学ぶ皆さん、ぜひこれらの文末表現をマスターしてください。